墓石の料金について
なぜお墓の料金は、高いものもあれば、
安いものもあるのか?
お客様が一番気になるのは、「いったいうちのお墓の場合は、いくらなんだい?」ということだと思います。
できれば、ここで「あなたのお墓の場合は、料金は◯◯万円です!」とお答えできれば良いのですが・・・
この時点で、いくらでできます!と断言できないのが正直なところです。
というのも、一人ひとりのお客様ごとに、設置場所や、墓石のデザイン、使用する石材の種類などが違ってきますので「一律いくら」というものは存在せず、じっくりお客様の設置したい場所やデザイン、ご要望をお聞きし、はじめて料金は決まるからです。
当社以外でも、おそらくほとんどの石材業者は、そうしていると思います。
ただ、全く料金の目安がないというのも、あなたを不安にさせてしまうだけですのでお伝えしたいと思いますが、
お墓の価格の目安としては、一般的に80万~200万ぐらいが相場となります。
(なぜ、こんなにも価格に開きがあるのかは、これから説明しますね)
最低3社から見積りを取ることは良いのですが・・・
そこで、最低3社から見積りを取りましょう。とよく言われるのですが、
実際に3社見積りを取って比較してみると、3社とも金額が同じということはまずないでしょう。
安い見積金額のところもあれば、高い見積金額のところもある。
そこで、あなたは、
「なぜ、同じお墓なのに、こんなに見積金額が変わってくるの?」
「はは~ん、安いところは、石材の質が悪いんだろうな。」
「高いところは、良い石材を使ってくれるんだろうな・・・いやまてよ、ぼったくりじゃないよね・・・。」
なぜ、お墓一つに、違う料金が3つもあがってくるのだろう?と
また悩んでしまうかもしれません。
ですから、お見積りの時に石材業者を見極めるポイントとして「比較検討する判断材料」を持っておくことが大切です。
そこで、知っておいて欲しいのは
お墓の料金は、設置する場所と広さ×石の種類×デザイン×使用する石材の量
で決まってきます。
順番に説明していきますね。
設置する場所と広さによる費用の違い
これは実際にお墓を建てる場所の位置と広さのことですね。
当たり前のことですが、6m2と10m2の広さをもつ墓地では価格は同じでしょうか?
もちろん誰が答えても違うことが理解できるかと思います。
お墓とは単に敷地の中に墓石がおいているわけではないのです。
お骨を収めるための納骨室(カロートといいます)や大変重たい石材をしっかりと支えるための基礎が必要となります。
お墓の大きさが違う(大きくなればなるほど)と、当然基礎工事に使うコンクリートや外柵に使用する石材の量が多くなってしまいますので、金額が高くなってしまいます。
一方、お墓を設置する場所ではどうでしょうか。
まったく同じお墓を建てるにしても、建てる場所と建てる土地の状況によって費用が変わってきます。
1)建てる場所による費用の違い
しっかり区画整理されている霊園などに比べ、山奥や交通の便が悪いところ、機械が入れないような場所は費用が割高になります。
また機械が通らないような場所に関しては石材を人が運びますので、余分に人件費なども発生します。
大分県内では大分市内のほうが一番費用的には抑えられますが、県北、県南の方は区画整理がされておらず、各所にお墓が建てられていますので多少割高になる傾向があります。
2)建てる土地の状況による費用の違い
しっかりと地盤が整備されている霊園などに比べ、田んぼや畑など地盤が緩い場所に関しては、しっかりとした基礎工事が必要となるため、基礎工事費が高くなる傾向にあります。
「お墓工事は基礎工事と設置が一番大変」と言われていますが、基礎工事は入念に行っておく必要があります。
石の種類による費用の違い
お墓に使用する石材によって費用は大きく変わります。
しかし、墓石は基本的には屋外に建てられ、長い間強い日差しや風雨にさらされてしまうわけですから、
必然的に耐久性のあるものが選ばれています。
お客様の中には「値段の高い石材が良いに決まってるじゃない」と思っている方もいるかもしれません。
でも、ちょっと待って下さい!
お墓に使う石に関しては、高いからといって全てが良い石というわけではないのです。
高級石材と言っても、色や石目と言われる模様などが不安定で、同じ石を使用しているのにお墓が完成すると、
上の方と下の方で模様や色が違っていた、なんていうこともあります。
また、国産と外国産では価格差は大きく違います。
特に近年、国産の石は産出量が少ない事から希少価値が高まり、金額が非常に高くなっている石も多くあります。
一般的に良い石とはお墓を建ててから長期間、変化の少ない石です。
見た目はまったく同じような石でも、硬度(硬さ)や吸水性によって質の高さが全く異なります。
実は石には目に見えない小さな穴が無数にあり、その穴から水を吸ったり吐いたりして呼吸をしています。
良い石はこの穴がとにかく細かく、水を吸いにくいのですが、安価な石は穴が大きく水を吸ってしまいます。
水を多く吸ってしまう石は、腐食しやすくなりますし、反対に通気性が悪いと納骨部分に水がたまり墓石のトラブルに繋がってしまいます。
しっかりとした石材店であれば、それぞれの石の長所・短所をはっきりと説明した上で、
選択をさせてくれるはずです。
デザインによる費用の違い
お墓は和型、洋型、デザイン型と大きく分けて3つのタイプにデザインが分かれます。
更に外柵があるタイプとないタイプに分かれていきます。
最近は石材加工技術の発達により、アイデアを活かしたオリジナルの墓石を建てることができます。
また、個性的なお墓を希望される方や、細部のデザインに凝られる方なども多数いらっしゃいます。
お墓は四角い形をイメージされる方が多いですが、丸や流線型など比較的希望に応じたデザインをつくることが可能です。
一般的なデザインでは価格差というのはほとんど変わらないのですが、
難易度の高い加工では加工費用も多くかかってきます。
同じ種類、重さの石材を使用していても台石(平面磨き)と蓮華加工が施された石とでは、誰が見ても価格が違うというのはご納得いただけるかと思います。
使用する石材の量による費用の違い
加工前の原石
設置する場所の広さによっても、使用する石材の量が変わりますので、
当然広い土地ほど費用が割高になっていきます。
素材となる石材が大きくなれば価格も上がるというのは想像がつきやすいかもしれませんが、
注意していただきたい点があります。
実は石材の価格というのは、加工後の墓石の大きさではなく、加工前の石材の大きさで決まるということです。
上記で述べたデザインとも関連がありますが、加工時に削る量が多い凝ったデザインでは、見た目以上に加工前の石材が大きい場合がありますので、その分費用がかかってきます。
ポイントをまとめますと・・・
お墓の料金は、設置する場所と広さ×石の種類×デザイン×使用する石材の量
で決まるということです。
「工事費込みで◯◯万円!」というだけでの判断は要注意!
これまでお伝えしてきたように、お墓の金額というのは一律ではなく、
場所や広さ、石の種類、デザイン、使用する石材の量によって違うというのをご理解いただけたと思います。
一方で、チラシやインターネットの広告で「工事費込みで◯◯万円!」という風に書いていたけど、
実際に見積りを取ってみると、書いていた金額とは大幅に違っていたという声をよく聞きます。
なぜ、そんなことが起きるのでしょうか?
工事費込みで◯◯万円と書いてあるのは、ランクの低い石(吸水率が高く、柔らかい石)で、外柵の石の量などが極端に少ない非常に簡素的なお墓です。
それにオプションを少しずつ付け加えていくと、もちろん高くなっていきます。
墓石を安く提供するには、
- ランクの低い石を使う
吸水率が高く、柔らかい石を使うため腐食しやすく、
欠けやすくなるが、つくったばかりのときはわからない - 石材の量を少なくする
使用する外柵の高さを低くしたり、石の厚みを薄くしたりしてお墓全体のつくりを貧弱にする - デザイン費を安くする
周囲のお墓のバランス(高さ)などは全くと言っていいほど考慮しない - 基礎工事を簡素化する
鉄筋の本数を減らしたり、コンクリートの配合を低くする、耐震用のL字型金具を十分に設置しない、
墓石本体に免震工事をしないなど
などキリがありませんが、上記のようなことをしない限り絶対にお墓は安く建てることができません。
このようなことから、声を大きくして、一番に伝えたいのは、高額なお墓を建てるのに、金額を気にすることはもちろん大切ですが、金額ばかりを気にするのは間違いです。
なぜなら、お墓を建てることを検討されているお客様の要望は「良いお墓をできるだけお値打ちに」であって、「安ければなんでもよい」では決して無いはずだからです。
内容がよくわからないことをその道のプロに任せるわけですから、価格を云々する以前に「信頼できる石材業者かどうか」を最優先にお考えになることをお勧めいたします。
当社にできる事は、ご相談されたお客様が「これなら安心できる!」と思ってもらうことであり、
ご縁となれば「技術」「マナー」を備えた人財をあなた様の施工にあたらせることです。
地元大分市のお墓の専門店のメンツにかけて、「信頼を頂く事」をご契約よりも優先に考えた結論です。
仮に当社の見積りが一番安くても、他社様にもっと信頼を感じるのであれば、その会社にご依頼される事が、
これからお墓づくりをお考えのあなた様にとって価値のあるお金の使い方であると思います。